タブブラウザ推奨委員会 雑感 興隆の祖 Dona Web Browser、MoonBrowser、Donut、Donut R かつてDona Web Browserというタブブラウザの先駆者がいた。(先行者と言ってはいけない。) 荒削りではあったものの、独自ブックマーク、ブックマークエディタ、リンク抽出、 タイトル、及びURLに依るポップアップ抑止などの機能をすでに備えていた革新的なブラウザであった。 他に代わるタブブラウザと言えば、その当時は海外産のNetCaptor程度であり、国内では圧倒的な人気を誇っていた。 しかし、横槍を入れる者が現れた。Unisys社である。彼は「画像形式の一つ、Gifに使われている 圧縮形式LZWは我が社の特許であり、GIFを扱うソフトはフリーウェアでも金を払え。 また我が社に献金してないソフトで作ったGIFを扱うならば、そのサイト管理者も5000ドル払え」 と宣った。そもそもLZWの使用を初めは無料としていたのに、 GIFが流行ってからいきなり金を払えというのは暴論であろう。しかし理屈ではある。 http://www.omi-para.net/png/gif_problem.html 契約費をシェアウェア化して捻出する道をDonaの制作者北尾氏は選ばず、Donaの配布は中止された。 しかし結局の所、ただの脅しにすぎなかったのか、 Dona以後もIEコンポーネントを使ったタブブラウザは制作され続けた。 (なぜUnisys社が追求を諦めたのかは判らない、別方面から相当に非難されたのかも知れない。 ちなみにIEコンポーネントを使った場合でも、やはりUnisys社とはライセンス契約を結ばないといけないのだが。 http://www.microsoft.com/DEVONLY/Unisys.htm) 何はともあれ、Donut、Moonが誕生した。 Donaの直系と言われるのがMoonBrowserである。 独自ブックマークやブックマークエディタに加え、好評な縦置きツールバーや ブックマーク、履歴、検索などを一手に引き受けるムーンバーを搭載。 現在最新鋭のタブブラウザと比べてもマウスジェスチャ機能が欠ける程度の、 非常に高い完成度を誇るタブブラウザへと進化した。 実は俺はその当時、DonutやDonut Rをもっぱらに使っていたので、この高い完成度に気が付くことはなかったのだが。 Moonは何度かサイト閉鎖に見舞われ、更新も2001/07で止まったかと思われたのだが、 2002/02に半年ぶりに更新し、復活かと騒がれた。しかし、その後の更新は無い・・。 制作者的には完成したということなのかも知れない。 (2003/08にMoonは復活。進化は続く・・) Moonはその高い完成度から、後続の多くのタブブラウザに強い影響を与えた。 Moonの高い人気を受け継ぐように登場したのがSleipnirである。 Lunascapeも名前からするとMoonとNetscapeの影響を受けているということだろうか。 Donut、シンプルで判りやすいIEに酷似したインターフェースを備えた、 小機能で軽量、快速なブラウザである。 Donutの語源は『Why Don't you use WTL?』とのことだが、なによりも「どな2」であっただろう。 ただし、外見はDonaとはさほど似ていない。タブブラウザの理念だけ受け継いだということか。 Donutにはリンク抽出、独自ブックマークといった機能は無く、あくまでもIEの延長上にあり IEにタブ機能を追加しただけに見える。 実際タブ周りの機能を除くとクリップボードの拡張とポップアップ抑止程度の機能しかない。 しかし、それで充分なのである。IEから移行した人は、全く迷うことなくDonutを使いこなせるだろう。 そしてタブブラウザの素晴らしさを知る。そしてDonutには無い機能が欲しくなった時に初めて 右クリックメニューの拡張や、別のタブブラウザの導入を検討すればよいのである。 そしてある意味でDonut最大の特徴はオープンソースだったことである。 技術力のある人は好きに改造してくれていい、ということだ。 そしてDonutファミリーと呼ばれる一群のタブブラウザが誕生することとなった。 そしてDonutR。 Donutが道を指し示したとするならば、その道の第一歩を踏み出したタブブラウザである。 外見的に目立った変更点はないが、本家Donutと比べると「痒いところに手が届く仕様」であり 俺も随分と長いこと愛用していた。というか更新が止まったあともDonutPが出るまで使ってたし。 細かい修正点の幾つかは本家Donutにもフィードバックされ、持ちつ持たれつ進化していたのだが 先に立ち止まったのはDonutRの方だった。 その後も本家Donutは更新を続けたため、DonutRは結果的に取り残される形になった。 では、DonutRは時代のあだ花(実を付けずに散った花)だったのか? 断じて違う。 DonutRこそがDonut RAPT、DonutPといった次世代のDonutファミリーを生み出す土壌となったのだ。 DonutRこそが、偉大なる先達から引き継いだ物をよりよく改良して世間に広めた、『優れた二代目』だったのだ。 歴史に英雄が多いが、優れた二代目を持たなかった家系は一代限りで消えてゆく。 Donut RAPT、Donut L、DonutP、そしてまだ見ぬDonutファミリーを使う者は 須く本家と二代目に感謝の念を持つべきである。 余談だが、Donut2.52とDonutR2.45r1aを比べた場合、実はDonutRの方が軽い(単純にメモリの消費量でだが)。 Donut系最速はDonutRか。次点はDonutL、で、Donut、RAPT、Pの順。 文責 めるてぃ 2002/08/29 補足 簡易年表をまとめた後のせいか、雑感ではなく歴史の羅列に思える。 特にMoonの項。いずれ修正するかも。